居眠り国会議員は本当に叩かれるべきか
松本剛明総務大臣が居眠りをしていたとメディアから叩かれていた。
うむ、確かに血税で雇われた議員がみんなの働いている時間に寝ているのは愉快ではない。
しかし、本当にそんなに叩かれるべきことなのだろうか。
本会議では大臣や総理が発言するが出番のない議員も集められる。
かと言って発言の機会は与えられておらず、発言の機会が与えられてたとしてもそれは官僚の作成したものである。
つまりあそこの場にいる議員(閣僚)は、自分の頭で考えるということを一切必要とせず、用意された台本に沿ってパフォーマンスだけしているに過ぎない。
であれば寝てるかどうかということはあのパフォーマンスの場では直接的な便益と関係のないことである。
ただし寝てることで自分のイメージが下がるという点についてはマイナスであるが、少なくとも国政を動かすという点においてはなんら関係のない事項である。
議員はネタばっかりと言われがちだが、実際彼らの仕事を見てみると土日も予定で埋まっていることが多い。地元のイベントに少しでも顔を出したり街頭に立ったりと、地元の人に覚えてもらい、そして地元の人から考え方を吸収しているのである。
ともすればテレビの入ったあの場で地元から吸い上げた事項を披露することはできず、一番頑張るべきはテレビ放映されない党の中の会議や官僚との打ち合わせなどであり、それが実際の国政の合意形成の場となっている。
メディアは議員の働きぶりを移す目的で。議場の稲村議員を探すのであればそれはちゃんちゃらおかしい。
もっと骨のある議論は各省庁の委員会や党の会議、議員の議員会館以外での活動である。
国民がこのことを理解していないということも、議員の正当な評価をできないことの要因であろう。
ただし、寝ている議員が普段ちゃんとしているかどうかはまた別の話。そこは確かに寝ている議員は他でも手を抜いている可能性は大いにあるが、逆に他で頑張っているからこそ議場で寝ている可能性もあるということを理解するべきである。